2008/01/04 18:00頃の模様。(London時間)
King's cross stationにて。
2008年1月4日。年明け早々にロンドンへと、ぶらり一人旅にでる。
1月4日~1月9日の4泊6日。
日本からロンドンヒースロー空港へは、およそ13時間だろうか。
時差の魔法は恐ろしくも面白い。
12時に日本を飛び立った僕が、13時間後に同じ日の15時にロンドンに着く。
常識とは時に難問だ。
ヒースロー空港に着いた時を振り返ってみる。
日本人の観光客が多く、空港内の建物は日本のそれと大きな違いはそんなに無い。
ロンドンに着いたら、「ハイ!ロンドンですよ~!」
なんて劇的な変化を期待していたけど、実際にはジワジワと来るものだった。
日本人が少なくなって…。
見た事のない自販機が見えてきて…。
地下鉄の切符買う所で、「ハイ!」
これが、いわゆる瞬間だった。
正直「ぶらり一人旅」と言える程の余裕は全くもって無い。
*飛行機の荷物受取で迷う。
*事前予約しておいたホテルの最寄り駅を間違える。
*地図の見方でまた迷う。
*僕の今後の雲行きの怪しさに悩む。
ここはロンドン市内。降りようとして降りた記念すべき初めての駅「King's cross」
北へと延びるスコットレイルも運行している大きな駅。
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ホグワーツ魔法学校へも行けるとかどうとか…??
ここは予約したホテルの最寄り駅一つ隣。
230円=1£
時差は、およそ9時間(ロンドンの方が遅い)。
言葉。文化。気候。日本とイギリス。全くもって違いだらけである。
2008/01/04 21:00頃の模様。 (London時間)
Russell Square Station The Generator London(B&B)前。
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1月4日~1月6日までの間(2泊3日)宿泊したB&B Hotel
ロンドンでの生活は日本の物価を考えて言うなら、高い!!
という事で…宿代を少し節約してみる。
ホテルの予約はなるべく現地の労力を削減する為に、旅行前に済ませておいた。
僕が選んだのは、4人共同部屋。
1部屋の中に2段ベットが2つあって、その中の一つを使うというものだ。
見ず知らずの外人と一緒というのは、初めての一人旅には少々不安がよぎる。
気にしなければ何でもないけれど、実際なかなか難しい。
(幸い、残り2つは人の良さそうなカップルで、残り1つは空きのまま。)
ディスカウントされても2日宿泊で、日本円にして1日¥5,800程度。
日本円で考えれば一人部屋で、もっといい部屋に泊まれる所だ。
2008/01/04 22:30頃の模様(London時間)
Covent Garden PUB THE WELLINGTON
霧の町ロンドン。
この町では日常的に雨が降る。
「習慣性」とでもいうのだろう。
降り始めに走り出す事もなく、
特に傘もさすほど気にもしない。
フード付きのナイロンジャケット。
ストリートミュージシャン。
自転車を原動力とする、人力車というか簡易タクシーの様なもの。
この街で良く見かける光景だった。
とりあえず、「習慣性」のない僕としては、この雨をしのぐ事にする。
お腹も空いたし、目の前にある1軒のパブに入った。
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そこは、2つの十字路に面した細長い長方形の建物。
長く続く奥行にそって続くカウンターには10種類程のBeerTapがあり、
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4カ所に4本づつ規則正しく16本程立っていた。
カウンター奥の棚には、モルとウイスキーやスピリッツ&リキュール等が所狭しと並んでおり、
賑やかにカウンターを装飾する。
活気ある店内では話し声がBGMだ。
僕はLONDON PRIDE Real Aleを飲む。
噂どうりの温さを持つこのビールは、香り高く、
ホップの苦みのフレーバーも心地よい。
Fish&Chipsをオーダー。
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肉厚で大きなFishは、臭みもなく薄味の上品な味だった。
添えられた塩と胡椒にVinegar。
「こちらで自分好みに味付けをどうぞ。」という意図にもとれる。
イギリス料理は美味しい。
素材の味というか、持ち味を大事にしているのだ。
良くいえば、日本でいう北海道のような…。
ロンドンの街中では、基本的には朝早く夜も早い。
19:00頃からは、PUBや、BAR。ライブハウスに、ナイトクラブといったお店が
この町で生活する人達の憩いの場であるのだろう
2008 /1/05 8:00~9:00の模様 (London時間)
Russell Square Station
イングランドでの初めての朝を迎える。
日本国外での初めての朝を迎える。
初めてのお泊りの朝の様な違和感。
これから始まる冒険に、僕の胸中はフライングしている。
高揚した気持ちが、前日の疲れをまるで感じさせない、良い心持だ。
午前8時。
日本国内では、出勤する人達や学校に通う人達で
慌ただしく「動く」時間帯。
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窓の外には、昨夜の雨が嘘の様に晴れて、
少し霧がかっている。朝靄とはまさにこれだ。
空は低く、空の水色に重厚なクリームがかったような不思議な色合い。
僕はイングランドというだけで、日常にも「いちいち」理由をつけて比較してしまう。
街中のゴミ箱や、電柱。郵便ポスト。
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それこそ箸が落ちるだけでも特別だと思ってしまう。
まあ、感知機能が麻痺しているんでしょうね…。
これでは英国の初めての朝だけで、一日終われてしまう(笑)
さて…市内観光の前にB&Bの朝食をとる。
まあ、食事というか「おまけ」みたいなもの。
学食みたいな長テーブルが幾つかある部屋には、
様々な国の旅行者達が、地図を広げて今後の計画やら雑談を楽しみながら
シリアルとか、食パン。牛乳とかコーヒー、スープを食事する。
僕も同室のカップル旅行者と同じ様に食事をとって、それぞれの旅の無事を願った。
旅行中の朝は、あらゆる可能性を含んだ希望で満ち溢れている。
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2008/01/05 10:00~12:00頃の模様 (London時間)
East Putney~Wandsworth Park
「Wandsworthの公園とYoungの町」
電車に乗ってロンドン南西部に下っていく。
ロンドンの電車には座席が比較的ゆったりと設けられていて、
待合室にありそうな柔らかくて心地よい具合だ。
車窓の外は地下から地上にあがり、柔らかい自然光が車内にも浸透する。
街を過ぎて公園を横切り、小さな工場地帯を後にして住宅街を通過する。
車内には人気もまばらで、読み終えた新聞紙やフリーペーパーが座席に網棚に残され
ている。
幾つか電車を乗り継いで、East Putneyという駅で降りる。
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当初の目的では、ここにYoungというブランドのビールの醸造所があって(訪れた時
には移転していた事も知らずに来てしまった。)、
見学したくてこの街に来たんだ。
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静かな住宅街を下って、Wandsworthという公園を横切る。
1月だけど、真緑の木々のアーチを歩きながら森林浴をする。
北にはテムズ川が流れて、遠くにロンドンブリッジも見える。
管理されているように見えるこの公園は、まさに憩いの場そのものだった。
地図を見ながら、道に迷いながら、人に尋ねるもあまり良い答えが返ってこない。
中には「もう無い」って、後にして思えば正論も聞きつつ…。
それでもこの目で見るまでは。
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1時間程ぶらぶらして辿り着くも、残念ながら閉まっていた。
少し前までは稼動していた雰囲気を漂わせて、移転先も聞き出せなかった。
現状の語学力では突っ込んだ会話は難しい。
この付近には、Youngの文字が書かれた木製のPub看板を掲げた店があちらこちらに点在する。
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Brewer's inn と書かれた大きな宿泊施設もある。
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取りあえずで立ち寄ったパブは、初老のオーナーが働く小さな憩いの場所。
12時を過ぎるも、店の中には自然光も曇りガラスで行き届かずに薄暗い空間が支配する。
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明かりは必要最低限。床は外から続く灰色のコンクリートで、壁には幾つかの肖像画
やら、写真等。
プロジェクターで映るモノクロのカウボーイ映画を見るともなく眺めながら、
僕は当初の希望とは違った形で、スペシャルロンドンエールや、ビターエール等、
「Young」のビールを飲む事に至った。
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主人は「チャールズ」の写真を指して「俺の古い友人だぜ」なんて言いながら、
僕に「何しにここまで来たのか」なんて聞いてくる。
僕は、ここまでの経緯と落胆ぶりを話しつつ、気を取り直してまたビールを注いでもらう。
何十年も経過しているだろう風格に浸っては、またビールを飲んで満喫する。
僕の旅はまだ始まったばかりである。
次は市場と観光だ。
店を後に駅まで戻って、London Bridgeへ電車移動する。
2008/01/05 14:00頃の模様(London時間)
London Bridge
「Bulaugh Market」
電車を乗り継ぎ、London Bridge駅で下車。
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太陽は、日の出から日の入りまでの最短コースを通過中。
基本この季節は高く昇る事はないのだろう。
ロンドンの生活習慣の文化に触れようと、市場に行ってみたかったことから、
ガイドブックに載っていて、行き易く近かった事から選択。
サザーク大聖堂に立ち寄り、隣接するバラマーケットへ。
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大聖堂には観覧無料で、撮影は有料との事。
天高く聳え立つ聖堂内には、文化遺産にもなりそうな装飾やステンドグラス。
太く大きなパイプをもつ壮大なパイプオルガン。
凛とした趣であった。
徐々に観光気分を取り戻しつつ、マーケットへ。
鮮魚や精肉に青果。
コーヒー豆、紅茶、キノコ、ワイン、食器、etc…。
出店も多く、地元の人や観光客。色々な人で活気づいている。
何人かの日本人にも出会ったし、観光気分ゲージは確実に蓄積されている。
「おそるおそる」生牡蠣を食べ、トリュフをつまみつつ、
サンドイッチでランチとする。
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樽詰めのアップルサイダーは、ビネガーが利いていて甘酸っぱい。
僕の隣の初老のオジサマは、祖国のアップルサイダーを誇り気に語りだす。
他にも洋ナシのサイダーや、シナモンやクローブの香るホットサイダー。
日本で飲むStrong Bowの味わいとは大きく異なる、
濃厚でビネガーにも似た甘酸っぱさがあった。